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最高級品はハンドメイド

趣味の範囲を超えて没頭した数々のハンドメイド作品。そのジャンルも幅広いものに・・・やはり、どんなに高級なモノよりも愛着の湧く所謂『手作り』作品たち。『妥協する位なら作らない』という信念の元、どれも製品としての役目をしっかりと果たしております。その自慢も兼ねたハンドメイドのオススメブログです。

2025/06/09 (Mon)

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2014/06/26 (Thu)

革 vol10

 鞄は、ジーンズ姿でも違和感のないデザインを考えました。緑と黒のツートンカラーです。緑の革が広い面積のが沢山ありましたので、縦長の手提げ、アオリハードバッグです。緑の革同士を繋ぐのでなく、太い黒ストライプを2本挟んで継ます。ストライプと同じ幅のベルトを作り、鞄背面に2本と、書類を支えるための底になる革を付けて、書類がないときは、ベルトを一番短く。書類があるときは、そこへ収めベルトを締めます。ストライプと黒いベルトが重なるので、全く違和感がありません。グリップも革で作りました。金具はあおりを止めるランドセルの留め金。グリップ用角環。ベルトの止め。弁当箱ドッグの蓋に使うマグネットホック。金具類はこれだけです。お気に入りのネット通販で購入しました。届くのが待ち遠しいということはありませんでした。ひたすら「縫い」ですから。

 革同士を繋いで面積を広げる技法は、革の切断面を斜めに入れ、お互いに上下重ねます。革はボンドが有効です。強力に接着するのですが、念のため重なっている上から縫います。ストライプは直線ですから麻糸は染めずに、「見える縫い」を施しました。結果的に、この糸目がデニムとよく馴染みました。スラックス・ジャケットでもよし。ジーンズもよし。うまく行きました。

 クローム鞣し革でハードバッグを拵えるには、芯材が必要です。市販の安物は、プラスチックで補強され、裏地は布が相場です。東京で買ってきた芯材は革の漉きカスをプレス加工した、上部なボール紙に似ています。レザーペーパーと呼ぶ国もあります。サイドなど、「縫い」により重なった、分厚い断面は、濃い色の染料をぬり、擦って、光沢を出します。「コバ」といい、鞄を選ぶとき、ここの美しく丁寧に処理されているかはポイントです。出来上がりました。


 職場へデビューすると、その日の昼休みに早速尋ねられました。その鞄から、さりげなく弁当を出して、平常心の顔を作るのが大変でした。「その鞄、売ってませんよね。」「うむ。ないな。」「作ったのですか。」「ないから作るしかない。」

 嬉しいのに不機嫌な返事。いつものとおり職場の皆は、私の不機嫌の機嫌を知っています。

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