最高級品はハンドメイド

　電波は光速で進行してきて、一つの波長分の電力をアンテナに誘導すると、平均エネルギーは０となり、エネルギーを得ることができません。最も効率よく大きな誘導起電力を得るには、正弦波が立ち上がる時から山の頂上までの、全波長の４分の１だけを誘導すれば良いということになります。

　電波の波長を「λ（ラムダ）」と及び、アンテナ長を４分の１λと言います。

　ＶＨＦは３０Ｍｈｚから３００Ｍｈｚの電波です。ＵＨＦは３００Ｍｈｚから３Ｇｈｚです。電波の速度は秒速３０万㎞ですから、例えば５０Ｍｈｚの電波の波長は、３００００００００ｍ÷５０００００００Ｈｚ＝６メートルで、その４ぶんの１がアンテナの長さで、１．５ｍですね。ここで理解すべきことがらは、逆に、１．５ｍのアンテナが最も感度よく受信できる電波は５０Ｍｈｚである。と言うことにないりますから、厳密、かつ、、完璧なアンテナであれば、ある程度、そのアンテナ自信で、選局することができるということです。実際のラジオでは、アンテナが持つ周波数弁別特性を補強することで、選局しているのです。もちろん技術進歩で、より分離の良いチューナーが開発されて、今日に至りますが、基本原理は同じです。

　以前、オマケにＦＭラジオはあるけれど、ＡＭラジオはない。といいました。これが、アンテナと関係するのです。ＡＭ放送に用いられる電波は中波と言いＭＦとも言います。ＦＭ放送は、ＶＨＦで超短波と言う電波です。つまり、ＦＭ放送の電波を受信するアンテナは短いので、構造的に他の電子機器に組み込めるのです。最近のＦＭアンテナはイヤホンの電線を兼用しているものが多いです。一方ＡＭラジオも、ポケットに入る大きさのがありますが、既にご経験の、妙な志向性に困ったことがありませんか。自分の方にスピーカーを向けたいのに、その向きでは、感度が悪く、別の方向へ向けるとよく聞こえる。これは、ラジオ内に工夫があります。「コア・アンテナ」という物が入っており、見かけのアンテナの長さを短くするための物ですが、これが指向性を持っているのです。